2013年2月3日

雑記ノート|就職でTOEICスコアは役に立つのか?


 こんにちはShige-sanです。

 この長話も3回目です。

 先週、星野リゾートが経営しているリゾナーレ熱海に行きました。家族連れをメインとしたリゾートとして、行き届い内容に感心しました。まだまだの部分もあると思いますが、いい仕事をしているなぁと感じたホテルです。

 さて、今日のテーマは就職とTOEICです。

 就職とTOEIC。私自身は新卒育成を担当していた時期もありました。今回は、ビジネスパーソンになっていく学生さんを意識して書いていみます。

 さて、TOEICスコアが高いことは就職に有利か否か。

 このような問題設定をする学生さんを見かけることがあります。しかし、これは結構答えにくい質問です。このような時は、その会社の商売から逆算してはどうかと考えています。試しに鉄道会社でやってみましょう。

  • 主要事業は旅客鉄道事業と生活関連事業(駅ナカやカードなど)
  • 主な活動地域は東日本
  • 旅客鉄道事業は今後成長が期待しにくいので、生活関連事業を広げています。また、鉄道インフラ事業で海外進出も考えています

 この会社の社員は数万人います。仕事の経験が豊富で、なおかつ英語のできる人材もいることが予想されます。また、鉄道事業は安全が最優先で、多くの人が関わって一つの運輸システムを動かしています。また、生活関連事業はこの会社にとってチャレンジ領域です。多くの関係者を巻き込みながら、緻密に考えつつも失敗を恐れず新しいことに取り組む必要があります。

 さて、TOEICスコアは重要でしょうか?

 どうやら重要ではないとは言えないけれども、この会社が採用を行う時は、もっと違う点を優先して見ることが予想されます。一般的に人事担当者は、自社の文化の中でうまくやっていけるか、成長ポテンシャルが大きそうかなど、長期的な成長を見越して学生を見ます。TOEICスコアはその中の一つの要素に過ぎないと考えた方がよさそうです。

 では、意味がないのか。それもまた違います。スコアが高いことより、そこまでやり切れる計画性や努力は評価に値するはずです。仕事においても、その計画性や努力を生かしてくれるのではないかという期待を抱くでしょう。

 TOEICと就職で紛らわしいのは、「海外赴任するための基準としてTOEICが使われている」という情報です。これはその通りだと思います。しかし、「組織人として経験を積んで仕事のスキルがある人」という大前提があります。新人は対象ではありません。あくまで「経験を積んで仕事がきちんとできる」という上に、英語が必要ですと言われている訳です。ですから企業としては、学生さんに英語能力を問う前に「職場の仲間とうまくやって、成長し、将来仕事で力を発揮してくれるか?」という部分を見ます。

 もちろん、職場の公用語が英語の外資系だったり、海外との取引がメインの会社であれば、逆にTOEICスコアが高くないとスタートラインに立てない場合があります。この場合は、資格上の問題ですから、有利不利以前の話となります。英語は数ある仕事道具の一つと考えた方がよさそうです。

・ ・ ・ ・ ・
まとめます。

 企業はTOEICスコアの点数ではなく、そこへ至る計画性や努力を見ます。会社にとってより重要なのは、将来、成長して仕事で力を発揮してくれる人物かどうかを見極めることです。そんな企業目線で考えると、就職活動のコツがつかめるのではないでしょうか。

 最後にいくつか蛇足を。

 社会人経験を積んだ上で、英語もできるとなるとそれは立派な「武器」になります。合わせ技が肝心です。

 企業は「成長して仕事で力を発揮してくれる人物」を見極められるのか? 実際は簡単ではないようです(人事談)。フィーリングの部分もあるらしいですよ。

 「語学は人に興味があれば、後から習得できる。英語ができるか否かではなく、人好きがしてガッツのある人の方が海外赴任は成功する」という話をシンガポールで聴いたこともあります。
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