こんにちは、Shige-sanです。
第5回の雑記ノートです。
理想と実際というのはなかなかの曲者と感じることがあります。仕事で「こうなってるはず」と思って現場に出ると「アイヤー、こんなはずじゃなかったアル」と思うことの連続です。現実は小説より奇なり。そんな奇を常に手入れして、所定の成果を出すのが仕事なんだなと感じる今日このごろです。
さて、今日の話題は、就職・転職時に求められる英語力です。
就職・転職時にどのくらいの英語力が求められるのか、今日はTOEICテストを開催している「国際ビジネスコミュニケーション協会」が2011年に上場企業に対して実施した「上場企業における英語活用実態調査」を基に考えて見ます。
採用時TOEICスコアを参考にするのは28.4%、することがあるのは49.3%
上場企業でTOEICスコアを「参考にする」のはおよそ3割の企業。「参考にするすることもある」のはおおよそ5割です。8割の企業が何らかの形でTOEICスコアを気にしている訳ですが、5割は「することもある」ということなので、別のポイントも重視されることが分かります。世の中の英語熱は高まっていますが、仕事上、多くの人は英語と関係ないところで過ごしているのも事実。そう考えると、こんなところかなといった感じがします。
企業が中途採用時に期待するのは600点 新入社員へは550点
同じく、企業が求めるスコアの平均です。人によりけりですが、法外というほど高くはありません。学生さんの平均は約500点手前なので、ちょっとストレッチといったところでしょうが。しかし、次をみてください。驚きますよ。
部長級で平均520点! 16.9%の企業で昇進・昇格の要件
上場企業の16.9%で昇進・昇格の要件としてTOEICスコアが活用されています。部長さん、520点でOK・・・ちょっと滑りました。新入社員に求める平均より低いではありませんか!しかし、偉くなったら通訳でも英語堪能な部下でもなんでもつきますから・・・。また、管理職ですから相手するのは圧倒的に日本人です。分かります。
ただし、若い人には高いスコアを求めるということは、今後はこのレベルは上がっていくものと考えられます。
平均615点! 海外出張選抜にスコアを「利用している」のは3.2%
スコア活用としてやや苦しいのがこの項目。海外出張選抜でのスコア利用は「利用している」が3.2%、「利用することがある」が22.3%。調査資料では「1/4が利用!」と書いてありますが、75%は関係ないですやん・・・。平均点も615点って・・・。実は日本企業の多くが、職務経験重視で人を送り出します。語学ができて仕事ができないよりは、逆の方がはるかに使えます。また、派遣先はアジアが圧倒的で、語学研修は現地実施のパターンがほとんどです。そんな実情も範囲した数字なのかと思います。
しかし、別の調査で見たことがあるのは、駐在員はみんな語学で苦労しているという事実・・・。このあたり、かなりの課題かと思われます。
まとめ
Shige-sanはTOEICサイトを運営しながら、ネガティブキャンペーンをやるのかとお思いのそこのあなたっ! 言っているのは私ではありません。TOEICテストの運営組織です。この結果は「英語への期待>実際の状況」なのだと思います。逆にいえば、ハードルがさほど高くない訳ですから、TOEICでの高スコアには希少性があり、武器にできる可能性も高いということができます。
また、グローバル人材という言葉だけが先歩きして、実態が見えていないことも要因かもしれません。「ならばとりあえず英語くらいはできるようにしたい」という流れも当然あるわけです。
その他にも、この調査では各企業が求めるスコアの実例など、興味深い情報が沢山のっています。ぜひ、こうした現実を踏まえて、戦略的にTOEICを活用したいものです。
出典:TOEIC大学就職課調査 2011年・上場企業における英語活用実態調査 2011年
(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)
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