2013年5月6日

[英単語×リスニング] iPhoneの生みの親 スティーブ ジョブズの英語を丁寧に聴いて見る その6 ~ Steve Jobs' Commencement address at Stanford


▼ 今回の単語 (単語のリンク先から音声が聞けます。by Weblio
  • release  [動詞] 放つ、発表する
  • diverge [動詞] 分かれる、離れる
  • falling out  [名詞] 仲たがい、不和
  • devastating  [形容詞] 荒廃させる、散々な(口語)
     
アップルの創業者 スティーブ ジョブズ氏のスピーチリスニング、6回目です。今回から、2つ目の話題"about love and loss"(愛と喪失)に入ります。

12:55) My second story is about love and loss.

I was lucky ? I found what I loved to do early in life. Woz and I started Apple in my parents garage when I was 20. We worked hard, and in 10 years Apple had grown from just the two of us in a garage into a $2 billion company with over 4000 employees. We had just released our finest creation ? the Macintosh ? a year earlier, and I had just turned 30. And then I got fired. How can you get fired from a company you started?
Well, as Apple grew we hired someone who I thought was very talented to run the company with me, and for the first year or so things went well. But then our visions of the future began to diverge and eventually we had a falling out. When we did, our Board of Directors sided with him. So at 30 I was out. And very publicly out. What had been the focus of my entire adult life was gone, and it was devastating.
"'You've got to find what you love,' Jobs says", Stanford Report, June 14, 2005

ジョブズ氏は冒頭で"I was lucky?"(幸運だった)と述べています。どんな幸運かというと、" I found what I loved to do early in life."(人生の早い段階で好きなことを見つけた) という幸運です。自分の直感を信じるジョブズ氏ならではですね。

20歳で親友のエンジニア ウォズニアック氏(Stephen Gary Wozniak = "Woz"はニックネーム)とアップルを設立します。その10年後、"Apple had grown from just the two of us in a garage into a $2 billion company with over 4000 employees."(ガレージでたった二人で始めてから、アップルは4,000人超の従業員を抱える20億ドル企業へと成長していました)。

しかし、ここでジョブズ氏に転機が訪れます。ちょうど、アップルの看板コンピューター"the Macintosh"(マッキントッシュ)を発売した一年後です。なにが起こったのでしょうか?

"I had just turned 30. And then I got fired."(私はちょうど30歳になっていました。そして、解雇されました。)

当たり前ながらジョブズ氏は"How can you get fired from a company you started?"(創業した会社から、創業者がどうしたら解雇されるんだ?)と率直な心情を述べています。その原因は次のようなものだったと述べています。

ジョブズ氏はアップルが成長してきたため、"we hired someone I thought was very talented to run the company with me,"(私と一緒に会社を経営していくのに有能だと思った人物を雇いました) 。最初の一年はうまくいっていましたが、"our visions of the future began to diverge and eventually we had a falling out."(将来のビジョンが分かれ始め、ついには仲違いすることになりました)。

結局、"Board of Directors"(取締役会)はその人物の味方をしたため、ジョブズ氏は追い出されました。"What had been the focus of my entire adult life"(私の大人になってからの人生すべてをささげてきたもの)が、消えてしまったのです。当然、ジョブズ氏にとっては" it was devastating."(散々な)出来事となりました。

追い出した人物は、ペプシコーラから引き抜いたジョン・スカリー氏(John Sculley)です。この方をヘッドハントするとき、ジョブズ氏はこんな誘い文句を話したそうです。

"Do you want to sell sugar water for the rest of your life, or do you want to change the world? "(残りの人生、砂糖水を売り続けたいのか、それとも、世界を変えたいのか?)

素晴らしいフレーズですね。

さて、首になった頃のジョブズ氏はあまりに気難しく、完璧主義者でした。その結果、マッキントッシュの開発は難航を極めて遅れた上に、期待したほど売れませんでした。その年、会社は初の赤字を計上し、従業員を減らすことになりました。経営学を修めていたスカリー氏から見ると、ジョブズ氏は事業上のリスクと映ったのでしょう。

ちなみに、首といっても解雇されたわけではなく、ジョブズ氏は実権のない会長職に棚上げされました。事業を「自己表現の場」としていたジョブズ氏は、プロジェクトを進める実権がなければそれは首も同然だったのでしょう。

▼ [特集目次] iPhoneの生みの親 スティーブ ジョブズの英語を丁寧に聴いて見る

 その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8 その9 その10 その11

▼ 日本語訳は日経で見ることができます。

「「ハングリーであれ。愚か者であれ」 ジョブズ氏スピーチ全訳」日経新聞 2011年10月9日

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